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企業の使用者責任急増の背景

 仕事から帰宅後、お風呂に漬かっている際に脳溢血で突然死。私たちの身近なところでも起こりうることですよね。そして、このケースが労災の認定になる事案が増えています。今まではこのケース、自宅での病死が労災認定など誰も思いもしなかったことが急増しているのです。

 理由は"過重労働"

 実は平成13年に厚生労働省が過重労働に関する指針を出していて、くも膜下出血、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症といった身近な病気で直近24時間の労働はどうだったのか、月45時間以上の残業が慢性的にあったなどで過重労働の疑いありということになります。

 この背景から労災認定が増えているのです。

 労災認定になれば手厚い補償が受けられるので遺族にとっても安心ですが、この労災認定により仕事が原因と認定されたわけですから、企業の使用者責任を問う民事訴訟に発展しているのです。遺族の気持ちとしては毎日ご主人が疲れて帰って来るのを目の当たりにしていてやりきれない気持ちになりますよね。

 一方では企業の方も大変です。

 なぜなら人が亡くなっての損害賠償請求は自動車事故で人をはねてしまった際の計算式とほぼ同様ですから、5千万円、7千万円という金額になってしまいます。従業員のために掛けていた総合福祉団体定期も金額的に役に立ちませんし、傷害保険は疾病事由には対応しません。

 結果、何千万という金額を企業は保険を使うことなく調達し負担しなくてはなりません。資金がないと長く裁判を繰り返し戦わなくてはなりません。唯一企業が"使用者賠償責任保険"に加入してさえいれば、遺族の生活保障もでき企業防衛にも役に立てられたのに・・・

(法人コンサルティング部 吉田)

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