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台風と火災保険(後編:水害)

 台風は時に大きな被害を私たちにもたらします。そんな台風の被害に対して、火災保険がどのように役立つのか。前回は台風がもたらす「風災」の被害に焦点を当ててお話をしましたので、今回は台風がもたらす「水害」の被害について、お話をしたいと思います。

(2)水害
 水害とは「水による災害」です。例えば洪水による床上浸水などが挙げられます。「大雨で川が氾らんし、床上浸水」、あるいは「川の氾らんで家が流される」といった被害が水害に該当します。

 保険で言う「水害」とは、「雨水が一度、地上や河川に落下した後に、その水量の多さで引き起こす損害」と言い換えてもいいでしょう。

 つまり「地上(や河川)に落下する前(すなわち降っている状態)の雨」による被害は、保険の対象としての「水害」にはならない、ということになります。(※1)

 よくご相談をいただくケースに「雨漏り」がありますが、ここまで述べてきたことに照らし合わせると、雨漏りは雨水が地上に落下してから引き起こされるわけではないので、「雨漏り」が「水害」になるというのは、考えにくいと言えるでしょう。(※2)

 「水害」とはどのような災害かをお話ししてきましたが、床上浸水などひとたび被害が起きると、その被害は甚大かつ広範にわたるという特徴があります。

 そのため「風災」は廉価版の火災保険(例:住宅火災保険、普通火災保険など)でも補償されますが、「水害」は廉価版では補償の対象とならず、いわゆる「総合保険(住宅総合保険、店舗総合保険など)」や各保険会社の補償を拡充したタイプの火災保険でないと補償されません。

 補償のされ方は被害物が建物なのか、家財なのか、被害の程度はどれぐらいなのか等によって、複雑多岐にわたります。詳細は割愛しますが、昔からある「総合保険」では100%は補償されず、例えば建物の被害割合が3割以上の場合であれば損害額の70%が補償されます(建物を再築するのに必要な金額で保険をかけた場合)。各保険会社の新型火災保険の中には被害額の100%が補償されるものもあるので、保険選びのポイントにしてもよいでしょう。

 2回にわたって台風と火災保険についてお話ししました。残念ながら台風という災害は身近な災害です。前回と今回のお話が本当は役に立たないことが望ましいのですが、少しでもご参考となれば幸いです。

(※1)約款で明言をしているわけではありませんが、概ね妥当な解釈と考えます。
(※2)「雨漏り」については、原因として、建物そのものの老朽化を伴うケースがほとんどのため、火災保険の対象にならないことが多いとも言えます。「徐々に」被害が表れる「老朽化」は火災保険の補償対象になりません。

(法人コンサルティング部 小鳥)

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