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勤務態度が悪くても解雇できないワケ

 先日、お付き合いのある行政書士さんからこんなご相談がありました。

 創業のお手伝いをした会社さんからのご相談だったそうですが、先日、アルバイトの方に辞めてもらったとのこと。

 この方のかなり勤務態度が悪く、何回注意しても勤務態度が改まらないのですぐにでも辞めてもらいたかったのですが、実務上ある程度の経験が必要な職種でありすぐに次の方が見つからないということもあってしばらく様子を見ていたようです。

 ところが辞めてもらってからすぐに本人の代理だと言う弁護士さんから会社に電話があり、正確な解雇理由を確認したいと言われ慌てて、件の行政書士さんに相談してきたとのことでした。

 事情を聞けば創業間もないこともあり就業規則はなく、またそのアルバイトさんとの雇用契約書もないとのこと。さらに何回か注意されていたという証拠となるようなメモの類もなく、しかも法律で必要な解雇予告の手続もされていなかったとのこと。

 結果としては残念ながらこの時点で会社を守れるようなものはなにもなかったということですので、後は出来る限り話合いをして場合によれば金銭的な解決という手段しか残されていなかった事案でした。

 ここまで書いてくればお気づきのことだとは思いますが、今回のようなトラブルは次の対策を打っておけばもっと会社側にとっては言うべき事が言えて相手側とももっと有利に交渉が出来ます。

 つまり、
1.アルバイトとはいえ法律的には「労働者」なので雇用契約書あるいは労働条件通知書を交わしておく。
2.解雇理由を明示した就業規則を作成しておく、あるいは雇用契約書などに解雇理由を明示しておく。
3.採用後15日以上たっているのであれば解雇予告の手続が必要となるので、30日以上前に予告をするかあるいは30日以上分の平均賃金を支払う。
4.2があることが大前提ですが、従業員に対して注意をしていたのであれば、その証拠を残しておく。出来れば当人の署名捺印があればよりいいですね。

 常日頃からこうしたことに気をつけていれば、今回のようにノーガードでめった打ちされるということは避けられますし、この話合いにかけなければいけない時間も大幅に減らすことが出来たでしょう。

 こうした時間は1円の利益も生み出しません。是非一度、自社の就業規則を見直してみてください。また従業員との契約書もきちんと締結するようにしてください。

 また来年(平成20年)4月1日からはパートタイム労働法が改正になり、雇用契約書に明示しなければならない事項も新たに追加になります。パート、アルバイトを多く雇っている事業主の方、今から整備しておくことをお勧めします。

(法人コンサルティング部・社会保険労務士 高橋)

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