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火災保険で盗難の被害を補償?

 日本はいつから、こんなに物騒な社会になってしまったのでしょうか。残念ながら盗難被害に遭うことが他人事ではない世の中です。

 不幸にして盗難被害に遭ってしまった場合、何か対象になる保険はあるでしょうか。実は最も身近な保険と言っていい火災保険が盗難をカバーしているのです(廉価版の火災保険[住宅火災保険、普通火災保険]は除きます。また盗難されたものが、商品や製品、原材料、といったいわゆる「棚卸資産」の場合は、原則補償されず、特約などをつける必要があります)。

 住宅であれば家財道具に火災保険を付けていた場合、事務所であれば什器備品や機械設備に火災保険を掛けていた場合、その家財が盗まれた、什器類が盗難された、といった被害が補償されます。直接盗まれたものだけではなく、犯罪者(泥棒)たちが盗難という行為を行う過程で壊していったものなども、「盗難による被害」として補償されます。

 火災保険で言う「盗難」とは、「盗難および盗難に伴って引き起こされた被害」と、少し広めに解釈されています。ですから家財、什器といった「動産」だけではなく、「建物」にしか保険が掛かっていなくても保険の対象となるケースがあります。例えば賊が盗難を目的に侵入する際に窓ガラスを割っていったなどという場合は、窓ガラスの被害が「盗難被害」として補償されるわけです。

 また限定的ではありますが、現金の盗難も火災保険で補償されます。家財もしくは什器備品類に火災保険を掛けている場合で、その収容建物内にある(外に持ち出していない)ということが条件になります。金庫内にあったかどうかは問題になりませんが、小切手、印紙、その他の有価証券は原則、対象になりません。

 最後に盗難とよく混同されますが、似て非なるものとして「紛失」があります。「紛失」とは「モノがなくなる」ということなのですが、どうしてなくなったのかが時間面も含めてはっきりしないケースをさします。盗難は少し固い言葉を使えば、必ず「第三者の介在」があって「モノがなくなって」います。火災保険に限らず「紛失」を補償する保険はありません。被害に至る経緯がはっきりしない、すなわち被害そのものを挙証することが困難だからです。

 盗難という事例ひとつを取り上げてみても、保険との関わりは案外奥深いものがあると感じられたのではないでしょうか。今一度、お手元の保険証券を確認してみては・・・

(法人コンサルティング部 小鳥)

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