国税庁から2月28日に「法人が支払う長期平準定期保険等の保険料の取扱いについて」の一部改正について(法令解釈通達)が発表されました。いわゆる逓増定期の損金算入にかかわる新税務通達ですが、企業経営者、保険会社、保険募集人、税理士等にとって非常に関心のあった結論がやっと公示されたわけです。前回のパブリックコメントの内容で、少々安堵感はあったものの、実際の発表があるまでは気になるところでした。
通達の内容は、平成20年2月27日以前に契約している全額損金の逓増定期保険は解約するまでそのまま全額損金計上で処理が可能となり、以後の契約については新通達で処理します(1/2損金扱)。これを受けて、同商品の販売を自粛していた保険会社が一斉に販売の再開や新商品の販売の動きに入りました。
では、これからの逓増定期の活用についてですが、整理をしてみましょう。
「これから新規で加入する場合」
加入目的
・「事業保障」…経営者、役員の死亡にともなう資金準備
・「退職金の準備」…役員・従業員の退職金の資金準備、適年対策
・「相続・事業承継対策」…納税資金準備や自社株対策として
・「財務強化」…法人税の繰延べ、含み資産形成など
「既存の契約分」
加入目的
・上記と同じ
名義変更
・法人名義→個人名義へ
勇退時に退職金の一部として個人の保障として証券を受け取る
種類変換
・保障を終身得たい状況などが発生した場合に保険種類を変更逓増定期保険→終身保険 ※保険会社によって異なるので注意
ピーク管理
・解約返戻金の管理を毎期行う
決算時対応
・払方変更「年払」→「月払」、「月払」→「年払」
・解約や減額にともなう解約返戻金は「雑収入」
現金確保
・今期の保険料払込の検討→「減額」「払済み」「契約者貸付」
その他、継続保険料については失効まで払込猶予期間があります。
他の保険と同様に逓増定期保険も保険契約「入口」と解約時「出口」を慎重に検討し安易な加入や解約は避けるようにしたいものです。そして今後の逓増定期保険は保険会社毎に商品の特徴もますます多様化が予想されるので、保険契約をする場合は「保険の目的」と「商品選択」を保険担当者や税理士によく相談の上での加入をお勧めします。
◎「法人が支払う長期平準定期保険等の保険料の取扱いについて」の一部改正について(法令解釈通達)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hojin/kaisei/080228/01.htm
(法人コンサルティング部 白銀隆)






