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中小企業における経営者保険の落とし穴

 とある会社の社長が亡くなり、社葬や初七日も終わりました。

 この社長が加入していた生命保険は会社の契約と個人契約があり、どこにどの様に請求したらよいのかという問合せがありました。

 一般的に法人で加入している経営者向けの保険と呼ばれているものや、医療保険に死亡保障が特約で付いているタイプ等多数ありますが、どの生命保険でも請求人による支払請求の手続きがなされない限り保険金は支払われません。

 また死亡保険金の時効は法律(商法)では2年以内と定められていますが、各保険会社の約款によると、支払事由または払込の免除事由が生じた日の翌日からその日を含めて3年間請求がないときは消滅しますと書かれてあります。

 ただ契約している事が死亡した本人しかわかっていなかったなどの理由で、3年が過ぎてから請求して支払われた例もない訳ではありません。諦めずに保険会社に事情を説明して、まずは相談をしてみましょう。私の経験では所定の書類が揃えば受け付けてもらえるケースもありました。

 また個人では住宅ローンを組むときに団体信用生命保険に加入している人も多く、以後の住宅ローンの返済が相殺される重要な事柄なので確認が必要です。

 大切なことは、いつでも加入保険が明確になっていること、すなわち定期的にメンテナンスを行うことが未請求を防ぐコツといえましょう。不明な点の相談や証券の紛失等の手続きについては気付いたら直ぐに代理店、保険会社に相談して
下さい。

 ただここでひとつ注意が必要です。社長を被保険者とする生命保険では「受取人=法人」ではなく、「受取人は次の代表取締役」なのです。保険請求の流れとしては、社長が亡くなられたあと、新しい代表取締役を選任・登記し、その代表取締役の名前で請求し、保険金を受取ります。

 会社に保険金が入るということでは目的を達しているかもしれませんが、大事なのはその後の資金使途です。

 できれば社長さんには、保険金の意図をも後継者に託す工夫、保険担当者は社内規定の見直しを含めて、その思いを後継者につなぐ仕事をすることが望ましいのではないでしょうか。

「保険金支払いを行う為の書類」
・死亡保険金請求書
・生命保険証券
・保険会社所定の死亡診断書
・死亡した人の除籍抄本もしくは住民除票
・保険金請求者の印鑑証明と契約時の印鑑、戸籍謄本、振込み先口座番号
・請求人の身分を証明するもの

◎保険金を受け取ったときの税金
 http://www.hoken-joho.co.jp/houjin/2008/04/post_66.html

(法人コンサルティング部 伊東聿子)

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