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2017年12月05日

認知症の親が賠償事故!?


認知症の親の事故が社会問題となって以来、
監督義務者となる家族の責任が「リスク」として認識されるようになりました。

こうしたケースでも備えられるよう、
個人賠償責任保険も改定され、新しい補償内容になっています。


2016年3月、
認知症患者が起こした鉄道事故の損害賠償に関する最高裁判決が出て、
大きなニュースとなったことをご記憶の方は多いのではないでしょうか。


≪概要を整理すると・・・≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・


2007年12月、

家族が目を離したすきに要介護度4の認知症患者の男性(当時91歳)が
電車にはねられて亡くなり、

JR東海は妻(当時85歳、要介護度1)と別居の長男に
事故による振替輸送費等の損害賠償約720万円を求める裁判を起こしました。


一審は…

長男の監督責任と妻の過失責任を認め
2人に約720万円の賠償を命じたものの、

二審では…

同居して主に介護を担っていた妻に
監督責任があったとして約360万円の賠償を命じました。


日本中が注目する中、
最高裁判決では家族に賠償責任はないとして請求を棄却しました。


ただし、


認知症患者が起こした事故に対して
家族に責任がないということではなく、

あくまでも今回のケースにおいて、
監督義務者が「不在」と判断されたにすぎません。


見方を変えれば、
監督責任を問える客観的状況があれば
責任が問われるという「リスク」が明確になった形です。


◎認知症JR事故、家族に監督義務なし 最高裁で逆転判決
 www.asahi.com/articles/ASJ2X0VW5J2WUTIL028.html


≪この判決を受け・・・≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~


この認知症事故の判決を受けた形で、
一部の損保会社が個人賠償責任保険について商品改定を行ってきました。


改定された点は主に2つ挙げられます。


 まず1つ目は…

   個人賠償責任保険の被保険者の範囲です。


事故を起こした「記名被保険者」が
重度の認知症などで「責任無能力者」であった場合、

監督義務者や監督義務者に準ずる人が「別居の親族」や「別居の既婚の子」
であっても補償対象になるように変更されました。


「記名被保険者」ではなく、「配偶者」「同居の親族」「別居の未婚の子」が
「責任無能力者」で事故を起こした場合、

監督義務者や監督義務者に準ずる人、
親権者が「別居の親族」「別居の既婚の子」であっても補償対象になります。


 2つ目は…

   財物損壊を伴わない
   電車の運行不能による賠償責任も補償されるようになりました。


そもそも、

個人賠償責任保険の支払い要件には
「他人にケガをさせたり、他人のモノを壊した場合」とあります。


例えば、


認知症患者が線路内に立ち入って電車を止めただけで、
車両等の損害もなく、乗客にケガもなければ、

遅延や振替輸送などで鉄道会社に損害が発生しても補償の対象にならない、
という点です。


このため、


一部の保険会社では、

火災保険商品に付ける個人賠償責任保険特約について、
誤って線路に立ち入って列車を止めた場合の損害でも補償されるよう改定しました。


≪注意したいのは・・・≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・


注意すべき点としては、
この改定を行ったのは一部の保険会社であるということ。


すべての保険会社で改定が行われたわけではありませんので
「個人賠償責任保険に入っているから安心」とはなりません。


また、この改定が及ぶのは、
改定日以降に個人賠償責任保険を付けた場合に限るということ。


改定前の契約は、満期まで改定前の内容になります。
改定後に更新を迎えて改定後の内容になっていれば問題はありません。


仮に認知症の親が事故を起こし、その監督義務者が自分である場合、
自分の入っている個人賠償責任保険の補償内容がどうなのか
をしっかり確認しておく必要がありますね。


 □ 監督義務者である自分が
   確実に被保険者となる個人賠償責任保険に入っているか


 □ 親と別居で、
   親が入っている個人賠償責任保険で補償する場合は、
   事故を起こした被保険者が「責任無能力者」だったときに
   監督義務者となる別居・別生計の親族や後見人が補償対象になるのか


 □ 誤って線路内に立ち入ったことによる損害も補償されるか

 □ 事故によっては高額賠償となる可能性もあるため、
   賠償責任の額は充分か(できれば無制限・最低でも1億円)

 □ 示談交渉サービスは対応か


≪最後に・・・≫~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・


私達は、
保険に関しては皆様の一助になれる存在であり続けられる様、


これからも日々、
真剣に仕事に取組んでまいりますので、


 ・新たに保険を検討したい・・・

 ・加入済みの保険の内容を確認したい・・・

 ・見直しも考えてみたい・・・

 ・こんな場合に役に立つ保険はあるのか・・・


など疑問・質問等ございましたら、是非、当社までお声掛けください。


(トータルリスクコンサルティング部 黒川 昭徳)


※このメールマガジンは、各保険の概要についてご紹介したものです。
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